日産自動車は、2025年3月期の決算を下方修正し、上期の配当を無配に、下期の配当も未定と発表しました。
営業利益は当初の決算見通しに比べ70%減、純利益は3000億円を予想していましたが、未定となりました。
高配当銘柄として位置づけられることが多かった日産自動車。高配当株投資家の私にとって、今回の日産自動車の決算について、どう眼に写ったかをまとめてみます。
【自己紹介】
・2012年から高配当株投資を開始
・基本買ったら売らない長期投資家
・配当金は再投資、複利が基本
・今年のわが高配当PFは年初来+26%(10月31日時点)
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そもそも日産自動車は高配当株なのか
確かに配当利回りだけを見たら、日産自動車の配当利回りは高いです。
もともと年間25円配当で暴落前の株価は400円前後でしたから、配当利回りは6%程度となっていました。
で、今回の決算発表で株価は暴落。配当利回りの高さに吊られて日産自動車を買った人は…
もう高配当株なんて買わないっ
って思ったかもしれませんね。
でも、日産自動車って長期投資に見合う銘柄と言えるでしょうか。わが高配当株PFの組み入れ基準は以下の3つです。
わが高配当PF買いルール
- 配当利回りが4.4%以上であること
- 過去10年間営業赤字がないこと
- 2009年以降、減配がないこと
詳しくはこちらの記事もご覧ください。
(1)の条件は満たしていましたが、(2)と(3)を満たしていません。
2021年には営業利益は赤字転落、年によって業績の不安定さが目立ちます。
こちらは配当金の推移です。2020年に大幅減配、翌年は無配に転落していて、配当も増配どころかまったく安定していませんね。
高配当株投資は必然的に長期投資になりますから、このような業績や配当が不安定な銘柄は、高配当株投資には適さない会社と言えます。
会社の配当方針さえも信頼できない
日産自動車は、配当方針を以下のとおり定めていました。
自己株式の取得及び1株あたり配当金の着実な増配により、株主総還元率は30%以上を確保する計画です。
日産自動車HP還元方針より抜粋
結局このような配当方針を掲げたとしても、売上や利益が伸びなければ机上の空論となってしまいます。
最近になってDOE(Dividends on Equity)4%以上など株主にとって耳障りのよい配当方針を掲げている会社も多いです。
でも、結局は、売上や利益が伸びなければ、簡単に撤回することもあるってことを忘れてはならないでしょう。
配当方針をそのまま鵜呑みにするのではなく、多少の減益決算でも減配しない強い姿勢を持っている高配当銘柄に投資すべきです。
私がなぜ2009年以降減配がない銘柄を選ぶのか?
それは、リーマンショックでも、東日本大震災でも、チャイナショックでも、コロナショックでも、減配しない会社を選んで投資するのはこんな理由があります。
最後に
ということで今日は日産自動車の無配についてまとめてみました。
古くは、キャノンや日本たばこ産業が高配当株投資の典型的な失敗事例として取り上げらてきました。
今回の日産自動車の事例もそれに続くような失敗事例として記憶に残りそうですが…
てゆーか、他の優秀な高配当株と日産自動車を一緒にしてほしくないよね。
選りすぐりのわが高配当ポートフォリオは以下のとおりとなっています。
最近の高配当株の運用成績はこちらです。
それでは、明日も高配当株投資でがんばりましょー\(^o^)/
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