今年の夏休みは特別バージョン
今年の夏休みは栃木県の一万人プールで簡易に安く済まそうと思っていました。
ネットでプールの様子を見せ、高級ホテルの大きな流れるプールに行きたがる子どもたちの説得に努めていた自分がいました。
しかし、あるとき、私は奥さんにこう告げたのです。
「竹ふえに行くのはどうだろうか」
竹ふえとは熊本県の白川温泉にある高級旅館。有名な宿なのでご存じの人も多いことでしょう。価格は部屋にもよりますが、高い客室で1泊18万円(もちろんおひとり様料金)もかかるのです。
あまりの高級さに最初は渋っていた奥さんも、費用は全て私持ちでよいと告げたら、あっさりと快諾しました(罠にはまった?)。
子どもたちにはKanAkiチャンネルも見せて大賛成の様子だったけど、1万人プールから突然の大グレードアップに驚いた様子でもありました。
宿泊費に加え、航空チケット代、レンタカー代で約56万円(これとは別に2泊分4人で12万円かかった)。
格安旅行のつもりがなぜこのような旅行に舵をきったのか?それはある出来事がきっかけでした。
(自己紹介)
2011年から高配当株を開始。
ブリクジット、チャイナショック、コロナショックなど多くの暴落を高配当株投資で乗り越えてきた個人投資家です。
買った銘柄は基本放置。長期投資で資産形成を実践中です。
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痴呆症に苦しむ父のこと
それは、痴呆症になった80歳の父のことです。
今まではまだらボケのような症状だった父も、徐々に痴呆症は進行。短期記憶も衰え、今ではすっかり自信をなくし、自分は頭がおかしくなったと日々悩んでました。
毎日、私に電話をしてきては同じ不安を吐露し、言動も支離滅裂になる父を見て、加齢という残酷さと悲壮感を感じるようになりました。
今や65歳以上のうち16%が痴呆症と言われる時代。
そう考えると決して他人事ではありません。頭が明晰で心身ともに健康なうちに好きなことをしておく、家族との思い出を作っておくことって結構大事なんじゃないかと思い始めてきたのです。
お金は人生を幸せにするツール
お金と幸せの関係は多くの書籍で綴られています。年収800万円を超えたところから幸福度は頭打ちになるというのは有名な話。
厳密に言うと、この調査が行われた当時は年収7万5千ドルと言われていたのだから、現代の為替レート1ドル160円に換算すると年収1200万円がボーダーラインになるのかもしれないです。
ところで、あなたは、「お金は人生を幸せにツールである」と言われたところで、「そんなことは言われなくてもわかってるよ」と口にするはず。
でも、一番の問題はそこではなく、重要なのはお金の使用用途によって自分の幸福度がどう変わるかを理解していない、ということです。
例えば、同じ1万円を消費する場合でも使い方によっては幸福度が平常時の200%にもなれば、50%にもなりうるのです。
エリザベス・ダン著 HAPPY MONEY~幸せをお金で買う」5つの授業 では、幸福度を上げるためのお金の使い方として5つの事例を挙げています。
みなさんも、せっかくお金を使うならより幸福度の高まるお金の使い方を心がけたいところでしょう。
もしも興味があるなら、エリザベス・ダン著 HAPPY MONEY~幸せをお金で買う」5つの授業を読んで、この5項目をチェックすると良いです。
モノよりもコトを買う
幸福度を上げるための行動としてよく言われるのは、物よりも形のないものにお金を使ったほうがよいということです。
橘玲著 人生は攻略できる によれば、お金を使うならモノよりもコトにせよという記載があります。
モノというのは高級品・ブランド品など。買い物をした直後は幸福感絶頂でも、時間とともに幸福感は風化し、希薄化してしまうのです。
コトというのはモノではなく経験やイベントのこと。ブランド品などのモノと異なり、コトの場合は、脳のポジティブな機能が勝手に作用し、時間の経過とともに美化される傾向にあるというのです。
また、キャサリン・A・サンダーソン著 ポジティブ・シフト 心理学が明かす幸福・健康・長寿につながる心の持ち方 によれば、コトの体験は、
- 体験するまで期待やわくわく感(期待する喜び)
- 人と時間を共有する喜び(共有体験)
- 体験を人に話したり、思い出として記憶に残る喜び(追体験)
となり、モノにお金を消費するよりも幸福感が高まる効果があるとされます。
時間とともに幸せが膨張する「コト」の買い物はまさに幸せなお金の使い方であり、コトへの消費を積み上げることが人生を豊かにするのです。
このように思い出が時間をかけて増殖することをビル・パーキンスの名著 Die with Zeroでは「記憶の配当」と呼んでいます。
人生で一番大切な仕事は思い出作り
ビル・パーキンスの Die with Zeroでは、人生で一番大事なものは経験であり、人生の最後に振り返った時、経験の合計が充実した人生のバロメーターになると主張します。
人は誰でも常に思い出を通して人生の出来事を再現できます。当時の喜びや悲しみの経験はその瞬間だけを楽しむものではない。あとで思い出せる記憶が得られ、その記憶は増殖していきます。
思い出は時間の経過とともに記憶の配当として私たちの気持ちを豊かにし、幸福感さえ感じるようになるのです。
人生の経験は、高配当株と同じように雪だるま式に幸せが膨張されていく。筆者は人生の最後に残るのは思い出だと確信したと主張します。
お金と家族と幸福度
ロバート・ウォールディンガー著 グッド・ライフ~幸せになるのに遅すぎることはない では人生の幸福は良好な人間関係にあると言い切るのですが、それであれば身近な家族は最も大切にしなければいけない人間関係と言えるでしょう。
小澤竹俊著 「死ぬとき幸福な人」に共通する7つのこと によれば、50歳から80歳代を対象とした調査において「幸福を感じるときはどんなときか」というアンケート調査を行いました。
これによれば、1位は好きなことをしているときだったが、2位以下は、自分・家族が健康であるとき、家族と楽しく話しているとき、配偶者や子供がやさしくしているときなど家族との触れ合いに起因することが上位を占めるといいます。
また、死に際に心配する相手、何かを伝えたい相手はダントツで家族です。
家族の存在、家族との絆は私たちの支えになります。
少々プライベートな話となりますが、私も今年はトラブルばかりのプロジェクトに参画させられ、半年間眠れない日々も続きました。それでも、ひたむきに頑張っている子供たちの姿を見て、勇気づけられ、父親として奮起する気持ちも湧き上がってくるものです。
また、今年の春からは長女は中学校に、長男は小学校に入学。晴れやかな新生活になる予定が環境の変化によって、不登校になったり、毎日学校に行くのを拒む機会も増えました。
奥さんの猛烈なサポートによって子供たちの不登校も解消したものの、その疲弊さも一時限界に達した時期もありました。
今回の夏休みの旅行は、家族全員がこの半年間頑張り続けた家族全員へのご褒美。
そして、これからも私たちの行く手を阻む困難も家族全員で解決していこうという決意表明イベントに仕立てたかったのです。
今やれることを今やっておく
それでも、わざわざ数十万円も旅行にお金をかける必要があるのか?その価値があるかは意見が分かれることでしょう。
今回予約を取った古久庵(こきゅうあん)は我が家のような庶民にはオーバースペック間違いなしです。
ただ、長女は中学生にもなれば自分の生活が中心となり、近い将来間違いなく親の相手をしなくなるはず。
うっせーんだよ(←思春期真っ只中)
また、今年は定額減税もあり、そして、高配当株投資では、株高によって私の年収以上の含み益を稼ぎ出してくれています。
今しかできないことを今やるという視点を重視するなら、人生二度と経験できないであろう夢の旅館に宿泊する条件はそろったと言って良いでしょう。
数年前の大分県のガハマテラスも高級旅行でしたが、今となってはとてもよい思い出です。
夜になるとプールサイドは虫ばかりで、やだーって子供たちが逃げまどっていたわよね(せっかくのプール付き客室だったのに)。
大事なことはあなた自身が納得してお金を使うこと。
「幸福を後回しして節約や資産を増やすことが美徳」という風潮があるけれど、今を楽しむことを忘れると、あとから後悔連続の人生が待ち受けているかもしれないですよ。
まとめ:お金で幸福は買えないが…
最後にお金と幸福の関係をまとめておきましょう。それには過去の偉人たちの名言で明らかです。
金儲けのために生きるのは、衝動に突き動かされて生きるのと同じであるし、富は私たちが求める善ではないのは明らかだ。なぜなら、それは単に役に立つもの、別の何かのためになるものでしかないからだ
アリストテレス
金が人間を幸福にしたことはないし、これからもそうすることはないだろう。お金は幸せを生み出す性質はないのだ。お金はあればあるほど、人はそれを欲するのである。
ベンジャミン・フランクリン(米国の政治家)
お金を目標にしてはいけない。好きなことを追い求めて、周りから注目されるようになりなさい
マヤ・アンジェロウ(米国活動家)
でも、やはりお金は大切なのは言うまでもありません。
私が実践している高配当株投資なら、毎日仕事や育児で忙しいパパママたちも、せわしい銘柄分析やトレードする必要がなく、QOLを維持向上させながら資産は自動的に膨張していきます。
わが高配当株PFの運用成績ですが、買った銘柄は基本放置で2024年6月末時点で約22%のパフォーマンスとなっています。
もしも、高配当株投資に興味がある方はぜひこちらのページもご覧になってください。
明日から高配当株投資で一緒に資産形成を目指しましょう!
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今日ご紹介した本です。