column-investment

【高配当株投資】高配当投資だからこそ敢えてシクリカル銘柄を組み入れる3つの理由

新型コロナウイルスは投資のチャンス?

高配当株投資をやる場合、シクリカル銘柄を組み入れるべきであるという話をします。

おくちゃん

シクリカル銘柄って何よ?

シクリカル銘柄とは景気循環株とか市況関連株などと言われます。

だいたい、ネットとか株本とか見るとね、株価が安定しないシクリカル銘柄は買ってはいけない、なんてことをよく言われます。

ホントにそうですかね?

ワタシはむしろ高配当株投資においてはシクリカル銘柄を喜んで組み入れるべきだと思っています。

なぜそう思うのか?理由をまとめてみました。

シクリカル銘柄を保有すべき理由

安定したパフォーマンスを期待できる

NEXT FUNDS のホームぺージでは、業種別のリターンを特集記事を読むことができます。

この記事には年単位でパフォーマンスが良かったセクターを一覧表にまとめていてとても興味深い内容になっています。

野村アセットマネジメントHPより引用

高配当株投資においては、下落相場に強いディフェンシブな銘柄が好まれます。

でもですよね、長期投資という理由でディフェンシブ銘柄ばかり買っていると、TOPIXに比べてパフォーマンスが悪くなることを覚悟すべきです

上記の表を見ても、過去のセクター別のパフォーマンスによれば、この数年間、ディフェンシブ銘柄である、電気、食料品ばかりの株を買い続けていくと市場平均に惨敗する結果が出ています

逆にシクリカル銘柄である機械や不動産などの銘柄は、年によってはTOPIXを大幅に上回る結果をたたき出しているのです。

セクターローテーションと言って、景気動向などにあわせてパフォーマンスのよいセクター銘柄を買っていくという投資手法もあります。でも、一定のスキルや知識も求められますし、兼業投資家が実行するのはなかなか難しいですよね。

それなら、最初からセクターを分散させて 投資するべきです。

シクリカル銘柄では高配当株銘柄の存在は貴重

シクリカル銘柄は景気の動向に影響を受けやすく、業績面でぶれやすいのは事実です。

シクリカル銘柄の例

  • 鉄鋼
  • 化学
  • 紙パルプ
  • 自動車関連
  • 卸売
  • ゴム製品
  • 繊維
  • 海運
  • 鉱業

でも、このセクターの中でも入念に銘柄を探せば、リーマンショック以降に減配せずに営業利益も赤字を計上することなく業績も安定した銘柄があるのです。

要はシクリカル銘柄が多いセクターだから、と最初から敬遠しないで、安定的に配当金を受け取れる銘柄もあるという視点でトライすることが大事だと思うのです。

シクリカル銘柄かの判断って必要?

このような視点で考えると、この銘柄はシクリカル銘柄なのか、と考えることってなかなか難しいと思うのです。

景気に左右されるのなら、オリエンタルランドは景気循環株でしょうか?情報通信業であるソフトバンクはディフェンシブ銘柄でしょうか?

金利に左右されやすい、銀行業は高配当株投資に適さないのでしょうか?

あまりセクターにとらわれることなく、投資目的に適した銘柄かどうかを選別するほうが大切です。

ワタシの場合は、高配当株を買って永久保有することが目的なので…

  • 配当利回り4.4%以上
  • 2008年以降減配ナシ
  • 過去10年間営業利益ベースで赤字なし

このような銘柄を積極的に買い進んでいくこととしています。

シクリカル銘柄でこの3つの条件を満たす銘柄はあまりないのが実態です。貴重な存在だからこそ、高配当ファンドに組み入れたいという思いがあります。

高配当ファンドの運用状況

ワタシが運用している高配当ファンドですが、2020年2月29日時点では以下のとおりとなっています。

クリックすると大きくなります

これをセクター別に分類してみると以下のとおりとなります。

今のところ、17セクターに分散している状況です。これをTOPIXのセクター比率と比較してみます。

業種 TOPIX PF
ガラス・土石製品 0.83%
ゴム製品 0.68% 2.91%
サービス業 5.20% 14.66%
その他金融業 1.22% 7.74%
その他製品 2.26%
パルプ・紙 0.23%
医薬品 6.11%
卸売業 5.05% 16.59%
化学 7.13% 2.98%
海運業 0.16%
機械 5.09% 2.84%
金属製品 0.58%
銀行業 5.71% 7.58%
空運業 0.47%
建設業 2.85% 5.79%
鉱業 0.27% 2.59%
小売業 4.55% 2.16%
証券、商品先物取引業 0.86%
情報・通信業 8.82% 11.82%
食料品 3.84% 5.55%
水産・農林業 0.10%
精密機器 2.44% 2.77%
石油・石炭製品 0.47%
繊維製品 0.58%
倉庫・運輸関連業 0.18%
鉄鋼 0.75%
電気・ガス業 1.48%
電気機器 14.54% 3.54%
非鉄金属 0.72%
不動産業 2.55%
保険業 2.28% 2.80%
輸送用機器 7.64% 3.88%
陸運業 4.34% 3.80%

TOPIXと比較してもまだまだ分散が足りない、という印象です。

また、高配当銘柄の多い卸売業や銀行などに資産配分が偏ってしまっているのも課題の一つですね。

最後に

ということで、高配当株とシクリカル銘柄についてワタシの考え方をまとめてみました。

新型コロナウイルスの影響で、経済的な影響も懸念される一方で、あらゆるセクターが売り込まれている状態です。むしろ、これは投資チャンスとも言えます。

ただし、過去の実績も将来も配当・業績を保証してくれるとは限りません。なので、失敗した撤退するのみですが笑

ワタシもまだまだ勉強の身。実践を通じて、高配当株投資について学んでいきたいと思っています。

全ては経済的自由のために。

それでは資産運用、がんばっていきましょう!