株式投資の成功とは?『人生の「成功」について誰も語ってこなかったこと』から学ぶ、資産1億円超の投資家が「競争」を捨てた理由
今日は、角川書店から昨年発売された勅使河原真衣著「人生の「成功」について誰も語ってこなかったこと」という書籍をベースに感じたことを記事としてアップしたいと思います。
とにかく最近、株式投資が暇で仕方がないです(上がるのは日経平均ばっか)。
また、最近、うちの子がやや不眠症で、寝かしつけ次いでに会話やしりとりを行っているうちに、私の眠気の峠を越してしまい、私も夜な夜な目が覚めてしまう日々が続いたのです。
そんな中、読み始めたのが勅使川原真衣氏の本。
眠れなくて読書中📕
— うえけん@高配当株長期投資家 (@okiraku_tohshi) April 19, 2026
なかなか面白い✨
株で成功するってなんだろうか?
考えたこともないかった… pic.twitter.com/my2vjVWxaE
今年の春に角川書店のキャンペーン、KADOKAWA春の還元祭で50%引きと、セブンイレブンのセブンネッチューデーを組み合わせると8割引きぐらいで書籍を購入することができました(このキャンペーンはすでに終了)。
この本をどうしても読みたかったわけではなく、どちらかと言えば数合わせ。タイトルが気になって買った程度でしたが、存外に面白かったのでアウトプットしたくなったのです。
この本自体は人生における成功がメインテーマ。ただ、このブログは自己啓発ブログではないので、株式投資という視点から株式投資における「成功」について考えてみます。
【自己紹介】
・2012年から高配当株投資を開始
・基本買ったら売らない長期投資家
・配当金は再投資、複利が基本
・2025年のパフォーマンスは年初来+30%を記録!
・2025年秋に総金融資産1億円を突破しました。
なお、ご意見・ご感想はX(元Twitter)までお願いいたします。
Tweet to @okiraku_tohshi40代投資家が共感した良書『人生の「成功」について誰も語ってこなかったこと』

本題に入る前に「人生の「成功」について誰も語ってこなかったこと」の主張を明確にしたいと思います(少々長くなりますがお付き合いください)。
「タイパ」や「成長実感」を求めるZ世代の感覚
実は私の職場の話ですが、大卒の新人職員が3か月も経たないうちに会社を退職。その子の上司に理由を聞くと、仕事が嫌だったわけでも、辛かったわけでもないそうで。
理由は、この職場では自分は成長できないと思ったから、なんだそうな。
40代の私から言えば、新規採用されて2,3か月間で何が分かるのか?そんな奴はさっさと辞めて結構…などと怪訝に思ったが、このような傾向はこの子だけではないらしい。
「人生の「成功」について誰も語ってこなかったこと」によれば、特に最近のZ世代は、自分のやることが成長につながっているのか、成功につながるのかというのを過度に気にする傾向にあるらしいのです。
私たち40代が新人職員の頃はそんなことを言っている余裕はなかったですよね。
どんな理不尽な指示や指導も先輩のいうことは絶対で受け入れざるを得ない。
新入社員の研修は形式的なものばかり、愛社精神や強い気持ち・気合いを鍛えるような非理論的なものばかりでした。
仕事のレクチャーはもっぱら「見て学べ」。「理屈よりもまずやってみろ」と言われ、失敗したら怒られる…こんな教育方針の前に私たちは失敗や悩みばかりが付きまとっていました。
それでも会社という組織に溶け込もうとする一心で、社会の荒波に揉まれながらここまで成長ができ、今思えば、雑草のようにしなやかで粘り強さにつながっています。
もちろん、当時は就職氷河期の時代だったし、人手不足・労働力不足の今と比較するのはナンセンス。
そう分かっていても、今の新人職員への教育訓練メニューの充実さ、勤務体系や福利厚生など待遇は手厚く、この差の大きさについつい辟易してしまいがちです。
成功だけではなく必要なものは納得感と成長実感
Z世代にとって重要なことは、成功することだけではありません。
自分で成長していることと、成功に向かっていることを実感できる「納得感」や「成長実感」までがセットである必要があります。
人材育成のために洗練されてきた社内研修メニューや即実践を目した教育訓練も、本人自身が「納得感」や「成長感」を感じなければ彼らの心には刺さらないそうです。
また、この数年間で一般化した「タイパ」(タイムパフォーマンス)という言葉が定着したように、効率性が重視され、
「恥をかきたくない」
「失敗したくない」
「リスクを取るぐらいなら何もしないほうがいい」
という気持ちが強いのもこの世代の特長と著書は整理します。
「成功」は「競争」の上で成り立つものなのか

ここまで読んでみてどう思いますか?最近のZ世代は甘えているよね、我々のときと違って恵まれているよねと思ったかもしれません。
でも、現実はそう甘くないのです。
刷り込まれる不公正な競争社会
世の中が資本主義社会・能力主義社会である以上、競争はつきもの。世の中の「成功者」と言われる者たちは「競争」を勝ち抜いてきた勝者であり、必然的に少数に絞られます。
しかも、その競争は公正公平と言えるでしょうか。
「親ガチャ」という言葉があるように世の中には生まれながらにして「格差」があります。例えば世帯年収と東大進学率・学校の成績率などの関係などがそう。
スタート時点で本人自身の能力以前に大きな差がついているという現実において、成長と成功とセットだとすれば、成長したころで成功できないジレンマに陥ることになります。
筆者は世間の負け組が競争社会という概念に慣らされてしまっており、「本当は負け組が成功者に対してもっと怒るべき」だと主張します。
コスパ優先、失敗やリスクを取らないゆえに成功が遠ざかる
失敗したくない、リスクを取りたくない…効率性ばかりが重視される結果、逆に成功は生まれにくくなると著者は主張します。
「私は失敗したことはない。うまくいかないやり方を10,000通り見つけただけだ」
トーマス・エジソンの言葉を持ち出すまでもなく、タイパ重視の日本社会は成功者が生まれにくくなっているという主張は理解できるものがあります。
そして、このような成長と成功の矛盾を埋めるための社会を構築するためには、役割分担的な社会、つまり、「競争」よりも「共創」が大事なのだと説くのです。
「失敗したくない」という心理が、逆に株式投資の成功を遠ざける理由

ここまでが本書のあらすじ。長々とすみません(これでもかなり端折りました)。
「まったく最近のZ世代は恵まれているよね」とか、「温室育ちでなよっちいよね」と思ったかもしれませんが、これが現実です。
同時にこれらのことは一部のZ世代の話として捉えていいのだろうかという気さえしてきます。
ここまで述べてきたことは自分自身にも該当する部分もあるなと感じます。
例えば、株式投資も同じ。私たちはZ世代と共通の感覚を持って株式投資に向き合っていないかと思料するのです。
コンプレックス産業やSNSの「正解探し」に依存していませんか?
コンプレックス産業とは、本書で言えば、失敗することへの恐怖感を煽り、失敗すると困るから学びましょう、知識を習得しましょうというビジネス分野です。
最近の企業ではタイパ重視によってコンサル業界も活況なんだそうだ。コンサルによって速やかに無駄のない提案を安易に求めすぎる傾向もあるそうです。
このことは株式投資も同じようなことが言えます。
例えば、老後の生活が困るから今すぐ投資を始めましょう、株式投資で失敗している人に向けてすぐ上がる株を教えましょう、といった誘いの手に乗る人も多いです。
また、自分の銘柄選びが正しいか、自分の相場観が正しいか、投資判断は誤っていないか、不安な気持ちを抑えるために、SNSを見回ったり、株クラに質問を浴びせたりすることはないでしょうか。
株式投資も同様に自分の頭で考えることが重要です。こうした情報を鵜呑みにして自分で判断できない者はさらに大きな失敗を犯すことになるのです。
勉強している自分が好き:知らないことを学びと取り違える
成長している実感を欲しがるのも個人投資家に陥りやすい傾向です。例えば、個人投資家が書いた株式投資本やいわゆるプロと言われる専門家の講演などがそうです。
この本は良書!この本は勉強になったというレビューがAmazonでも並ぶ。
私もそうですが、本を読んだり、講演を聞くと心が高揚して、なんとなくこれならできる、と思い込みがちなんですよね。
でも、株式投資の成果などは本を読んで簡単に得られるものではないし、その人のまねごとをしたところで大きな利益が得られるわけではないです。
成果や結果につながるかどうか分からないが、確からしい情報に触れられただけで満足感を感じ、勉強になった気になっているだけでは全く意味がないのです。
タイパ重視の落とし穴:すぐに利益を欲しがるほど「投機」の罠にはまる
Z世代が効率的に成功に導かれる方法に関心があると同様に、株式投資における「正解」を見つけたがる人も多いです。
それはどの投資法が一番儲かるのか、テクニカルなのかファンダメンタルなのか、短期なのか長期なのか、アクティブなのかインデックスなのか?という議論だ。
いくら貯まればFIREできますか?という質問も同じですかね。
この議論の背景には、「2,3日で大金持ちになりたい」「失敗を少なく成功を治めたい」という短期的な目線がうかがえます。
短期的に急騰する投資情報を鵜呑みにしたり、カリスマ投資家が買ったという理由だけで購入に踏み切ろうとする者も多いです。
短期的な志向になればなるほど、株式投資はゼロサムゲームとなり、難易度はどんどん増していく事実に早く気付くべきです。
負け組投資家が「カリスマ投資家」をもてはやすことの矛盾
株式投資の負け組は数少ない成功者をもてはやす傾向にあります。
もてはやす対象は、ウン十億稼ぐデイトレーダーかもしれないし、数十億円を運用した元ファンドマネージャーかもしれません。
負け組投資家は運よく勝てた彼らをカリスマ投資家としてもてはやし、株式投資セミナーでも満員御礼と聞きます。
負け組投資家はセミナーやSNSでつながることで株で成功したいと思っているのしょうが、資産規模や投資方針が異なる投資家の話を聞いたところで役に立つとは限りません。
そして、もっと不思議なのは、負け組が溶かした資産はもてはやしているカリスマ投資家の利益になっているかもしれないことです。
先ほどの著書「人生の「成功」について誰も語ってこなかったこと」に倣って言えば、
「誰のおかげで成功したと思っているんだ?俺たちが負けてやったからぞ」
と負け組投資家は恩を着せてもいいのではないかと思うのです。
競争(ゼロサムゲーム)から「共創」の株式投資へ

では、株式投資の世界で「競争」ではなく「共創」を重視し、株式投資で「成功」を収めるためにはどうしたらよいのでしょうか。
相手を出し抜く「競争」ではなく、企業成長を享受する「共創」の視点
まず一つ目はあなたの株式投資の「成功」はなにかを定義することです。
おそらく株式投資をやっている人のきっかけは「お金を増やしたいから」「お金持ちになりたいから」という理由がほとんどだと思います。
しかし、株式投資を長く続けている人は、株式投資を続ける中で、明確な目標を掲げています。
〇年後に1億円を目指す、〇歳のときにはリタイアする、など。
そして、計画を立てる。
「〇年度1億円にするためには、1年あたり〇万円の追加資金が必要」などだ。
さらに、投資成績をつける。
毎月の運用成績、年間の受取配当金や売買利益などだ。このことで目標に対する進捗率が図られ、投資に対するモチベーション向上にもつながるはずです。
もしも、株式投資の目標を掲げていない人がいれば、漠然とでもいいので、目標と期限を設定することをおすすめします。
このことで無理にリスクを取りすぎを防ぎ、自分のペースで資産形成が行える心構えが醸成されるはずです。
短期的な相場観よりも大切な、暴落に耐える「忍耐強さ」と「勇気」
もしもあなたが感銘を受けた書籍やYoutube動画があったとしてまずはそのとおりに試しにやってみるとよいです。
すると、十中八九は失敗に終わるか、思い描いた成功ストーリーとは程遠い結果になるというのが私の経験則です。
最近はやりのミックス指数(PER×PBR<=22.5)に該当する銘柄を買ったからとて勝てるわけではないのです。
よく考えれば、数千円の本を読んだだけで、無料のYoutube動画を見ただけで勝てるほど株式投資で勝てたらそんな楽なことはありません。
それは、クロールの泳ぎ方をYouTube動画で見た後に、すぐに日本海の荒波で泳ぎ始めるようなものです。
私も昔は小型バリュー投資を通して様々な手法を試しました。企業価値も学んだし、EVITDA倍率、ROICも試してみた。結局、どれも大成功!と胸を張れる結果にはならず…
それでも今まで株式市場で生き残れたのは、企業分析もなく、投資法の違いでもありません。
・どんな暴落相場でも逃げない忍耐強さ
・失敗覚悟でリスクを取って買い向かっていく勇気
チャートの天井サインがどう、これから上がる株はなにか、今後の相場予想は…といった小難しい理論よりも相場に生き残ることが株式投資で成功する秘訣なのだと考えます。
「投資家の最大の問題であり最大の敵は自分自身だろう」
ベンジャミン・グレアム
投機ではなく投資を心がけることが成功への近道
投機と投資の違いは人によって定義が異なります。さして私の場合は、
・ゼロサムゲームは投機
・長期的な経済活動によって得られた利益を享受するのが投資
というイメージを持っています(異論は認めます)。
株式投資は戦いである、魑魅魍魎(ちみもうりょう)な世界、食うか食われるか弱肉強食の世界だという考え方は私にとって「投機」の世界。
本書「人生の「成功」について誰も語ってこなかったこと」で言い換えるとすれば、
・競争=株式市場という狭い世界の中での競い合い
とするならば、今私たち弱小な個人投資家が目指すべきは
・株式市場に参加すれば利益を享受できる「共創」的な考え方…
にあるのではないかと思うのです。
相手を出し抜くことばかりを考えるのではなく、株を売買を繰り替えずハンチョウ博打ではなく…
長期的な視点に立って、企業活動によって得た利益を株価の値上がりや配当金を利益として享受する。
それが共創的思考の株式投資法なのではないかと思うのです。
最後に:正解のない株式投資で、自分なりの「成功」を掴もう!

ということで、今日は、勅使川原麻衣著「人生の「成功」について誰も語ってこなかったこと」に見る、私たち個人投資家が気を付けるべきことをまとめてみました。
もし興味があるようでしたらリンクを貼っておくのでサンプルだけでも読んでみてはと思います。
株式投資に正解はない。正解がないからこそ、人並み以上にリターンが上げられるすばらしさがあり、株式投資で成功を治めることができるのです。
その成功の定義の答えは私たちの心の中にあります。
銘柄選びや相場動向、テクニカルチャート、SNSの動向、株クラの意見や投資判断…
日々そのような情報に触れるばかりではなく、週1回でもいいから、自分の心に「株式投資の成功」とはなんなのかを問いかけてみましょう。
ひょっとしたら株式投資に対する見方も変わってくるかもしれませんね。
私はこのことを実践するために長期投資+高配当株投資を続けています。もしも高配当株投資に興味がある方はこちらのリンクをのぞいてみてください。
なお、ご意見・ご感想はX(元Twitter)までお願いいたします。
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