今日は、あおぞら銀行に見る真の高配当株の見極め方について解説していきます。
こんにちは、高配当株投資家うえけんです!いつも高配当株についてつぶやいています。
高配当株投資家以外の方も十分にご承知いただいていると思いますが、2月1日の朝にあおぞら銀行の第三四半期決算が発表。
結果は惨憺たるものでした。
通期見通しは純利益は赤字転落。年間配当見通し154円も第3四半期、期末が無配へ。X(元Twitter)でも阿鼻叫喚の嵐が吹きまくっておりました。
確かにあおぞら銀行の無配はエグいな😧
— うえけん@高配当株長期投資家 (@okiraku_tohshi) February 1, 2024
高配当株だけど私はこのような銘柄は買わないけどね✨#高配当株#配当金
あおぞら銀行は減配発表前は配当利回り5%程度で、高配当株ランキングでも常に上位。配当金投資家でも熱い注目を浴びていた存在と言えます。
でも、私は高配当株投資家ですが、あおぞら銀行はそもそも投資対象から外していました。
なぜ、高配当株投資家の私があおぞら銀行への投資を行わなかったのか?ご説明したいと思います。
あおぞら銀行の状況
あおぞら銀行の暴落前の株価指標は以下のとおりです。
株価1月31日時点
区分 | 数値 |
株価 | 3,257円 |
予想EPS | 196.9円 |
予想PER | 16.54倍 |
予想PBR | 0.89倍 |
配当利回り | 4.72% |
株価指標的には割高とも言えず、配当利回りも高いです。しかも、日銀によるゼロ金利政策緩和の憶測、長期金利の上昇など金融機関にとってはファンダメンタル的にも追い風。
さらに東証によるPBRの底上げ要請など、投資対象として株価上昇が期待できる条件は出揃っているように見えました。
中期経営計画においても安定配当、2025年3月期は158円の配当を目指すと明記。
https://www.aozorabank.co.jp/corp/ir/management/plan/
結果、株価は暴落。決算発表後2日間で株価は3分の1以下になってしまったのです。
配当利回りの高さに着目し、IRを信じて買った投資家たちは、まさに高配当のワナに引っかかったことになるわけで、
金輪際、高配当株なんて買わない!
…と高配当株への不信感を抱かざるを得ないでしょう。ええ、気持ちはわかります。
あおぞら銀行はなぜ対象外だったのか
私は高配当株を買い漁って、長期保有する投資スタイル。では、なぜ、あおぞら銀行は投資対象ではなかったのか。
それは私の投資対象の条件とする、2009年以降、減配がないことという投資対象条件に該当しなかったためです(ただし、記念配や特別配は除外)。
株主還元の考え方は会社ごとに違いはあります。でも、私は高配当株投資家なので、ちょっとやそっとの業績悪化でも減配しない銘柄を選びます。
この辺り、配当金に関する会社の姿勢は過去の配当金の推移を見れば一発でわかります。
会社四季報や会社のIRで配当推移を確認しながら、リーマンショックでも、チャイナショックでもコロナショックでも減配しない銘柄に投資をするのです。
逆に、配当利回りが高い銘柄であっても、ちょっと業績が悪化したからと言って、気軽に?減配する銘柄もあります。
安定配当銘柄を選ぶ際には、美辞麗句が並ぶIR資料を読むよりも、過去の配当推移を見たほうが安定配当銘柄を見極める近道と言えるのです。
あおぞら銀行の配当推移をみてみますと、配当金は増減配を繰り返しており、お世辞にも安定配当銘柄とは言えません。
このようにあおぞら銀行を見ますと、いくら高配当株でも、長期投資や安定配当狙いの銘柄としては、あまり魅力的な投資対象と言えないのです。
銀行系の銘柄を買うなら三菱UFJや三井住友、りそななどのメガバンク、非減配銘柄の地銀のほうが投資先として有望ということになります。
減配は避けられるのか?
私に言わせれば、
・2009年以降減配がないこと
・過去10年間営業赤字がないこと
私の経験上、この二つのルールを守って銘柄選定すれば、あおぞら銀行のような高配当のワナにハマる確率は相当低くなります。
営業利益率や自己資本比率、PER、PBRなど色んな指標を確認する必要もありません。
詳しくはこちらの記事を読んでもらえば、その極意を理解することができます。
また、これらの条件に該当した銘柄は監視銘柄リストとしてブログに公開しています。あわせて参考にしてください。
それでも、100%減配を避けられるかというとそうではありません。
個別銘柄投資を行っている以上、当然見込み違いが起こりうるわけです。
その見込み違いが起こってしまったことは仕方がありません。重要なのは見込み違いがあった時の対応方法です。
対処方法1:速攻で損切りする
もしも運悪く非減配銘柄に遭遇してしまった場合は、速攻で売却しましょう。仮にそれが買値を下回っていても潔く損切りすべきです。
なぜなら、その銘柄はあなたの期待を見事に裏切ったからです。安定配当を受けるつもりが見込み違いとなった場合、そんな銘柄を後生大事に保有し続ける暇はありません。
投資できる銘柄はほかにごまんとあります。株主の期待を裏切った銘柄はさっさと見切りをつけて、もっと良い銘柄に乗り換えるべきです。
対処方法2:分散投資をする
対象方法の二つ目は分散投資を心がけることです。
まず考えるべきはセクターです。セクターの偏りが生じないようにポートフォリオを構築していく必要があります。
2024年1月末現在のわが高配当株PFです。
やや化学に偏っていますが、できるだけ幅広いセクターで構成されるポートフォリオを構築しています。
また、1銘柄当たりの投資金額も制限するべきです。
私の場合は、ポートフォリオ全体の1%から2%、金額にすると、1銘柄あたり20万円から40万円程度までしか投資をしないルールとしています。
対処方法3:失敗した原因を振り返る
なにより大事なのは失敗を次に生かし、過ちを繰り返さないことです。
例えば、
・なぜ、多くの高配当株の中からあおぞら銀行を選んだのか
・みんな買ってるから真似して買ったのではないか
・ポジションを取りすぎではなかったのか
・買ったタイミングは割高ではなかったのか
・株高に気が大きくなっていたのではないか
などなど
失敗を振り返り、同じ過ちを犯さないようにルール化するなど対処を進めていくべきです。
私も2020年の日本たばこ産業で減配を食らって資産を大きく減らした経験を持っています。こうした失敗こそあなたを投資上手に引き上げてくれるのです。
失敗に臆することなくリスクを取りに行く、その姿勢が株式投資で成功するヒケツです。
最後に
ということで、今日はあおぞら銀行の減配に見る高配当株の選び方についてまとめてみました。
あおぞら銀行で失敗した人も気を落とす必要はありません。株式投資は長く続ければ成果が表れるからです。
株式市場で成功するためにはできるだけ長く相場に居続けることです。くじけることなく、プラス思考で相場と対峙していきましょう!
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