会社四季報スクリーニング

会社四季報の【独自増額】は買いなのか?決して意外ではない結末

今日は、会社四季報に記載されている【独自増額】について調べてみました。

なんで調べてみようと思ったのか?

それはこんなツイートが流れてきたからです。

ホントですか?

 

SSR★5の意味がよくわかりませんが、独自増額の銘柄を買えば本当に儲かるのか?

気になったことは調べてみよう!

ということで会社四季報CD-ROMを使って調べてみました。

結論から言いましょう、その結果とは…

全然関係ありませんでしたっ!

また、独自増額以外のコメント、例えば、下振れ・減益などの銘柄はどうなのか、と言ったこともあわせて調べてみました! 

興味のある方はどうぞ!

会社四季報の独自増額とは何か?

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そもそも会社四季報の独自増額とは何かをおさらいしましょう。

会社四季報では、独自の取材に基づき、会社の業績予想を記事にしています。その中で、業績好調な銘柄には【独自増額】とコメントが入る場合はあります。

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この独自増額の意味ですが、会社計画との比較でさらに増額が見込めるほど業績は好調、という意味です。

このコメントに株価は反応、会社四季報発売日には株価がボイーンと急上昇することがあるのです。

スクリーニングの条件

【独自増額】コメントある銘柄は果たして株価は上昇するのか?

今回の検証を行うにあたって、会社四季報CD-ROM第2集号(2021年3月中旬発売)を使うことにしました。

前号で【独自増額】とされたものが3か月後にどれぐらいの株価になっているのか?という調査です。気になるでしょ?

スクリーニング条件

  • 記事内に【独自増額】を含む
  • 基準株価は3月最終日の株価(月足)
  • 週足の株価で上昇率を計算(6/18株価)

とってもシンプルですね!これぐらいなら会社四季報CD-ROMでお手の物です。

検索結果

上記の条件で検索したところ、こんな結果になりました!

  • 【独自増額】の銘柄数18銘柄
  • 株価が3か月前よりも上昇した銘柄は9銘柄
  • 株価が3か月前よりも下落した銘柄は9銘柄

ね、関係ないでしょ??

もちろん、四季報が世に出回った瞬間、一時的に急騰する銘柄もあるかもしれません。でも、四季報を買うようなファンダ派の人がデイトレのような売買を行うとも考えにくいですよね。

ということで四季報のコメントはあまり気にしないでおっけーです。

…これでおしまいだとSEO的にも記事の文字数が足りないので(なんじゃそりゃ)、もうちょっと調べてみることにします。

今回対象となる18銘柄はこちらでした。

コード銘柄3月末
株価
6/18
株価
上昇率%
2168パソナグループ1,6872,27634.91
3770ザッパラス44450012.61
7812クレステック1,1361,27812.50
4928ノエビアHD5,0205,4508.57
3168黒谷8098636.67
1954日本工営3,1403,2904.78
6965浜松ホトニクス6,5406,8003.98
4754トスネット9259593.68
5283高見澤2,4662,4951.18
3563スシローHD4,8904,805-1.74
3349コスモス薬品17,27016,890-2.20
7681レオクラン2,7462,667-2.88
5921川岸工業3,1002,988-3.61
3075銚子丸1,2401,163-6.21
6785鈴木1,0911,005-7.88
4293セプテーニ487446-8.42
3236プロパスト179157-12.29
4346ネクシィーズ1,104912-17.39

18銘柄の中で規則性がないのかと調べてみましたが、あまり関係がないように見えます。

予想PER

基準上昇銘柄数下落銘柄数
PER15倍超3銘柄5銘柄
PER15倍以下6銘柄4銘柄

CFマージン比率

CFマージン比率上昇銘柄数下落銘柄数
上位9銘柄4銘柄5銘柄
下位9銘柄5銘柄4銘柄

上場区分

基準上昇銘柄数下落銘柄数
東証1部6銘柄4銘柄
東証2部1銘柄2銘柄
ジャスダック2銘柄3銘柄

他のコメントはどうなのか?

単に独自増額コメントがあてにならないことは分かりました。

じゃ、それ以外のコメントはどうなのか?

例えばマイナスコメント、【減益】【下振れ】の銘柄を買ったほうが、【独自増額】よりも上昇しているとしたら…

これって記事として面白くね??

ということで調べてみました。

基準上昇銘柄数下落銘柄数
コメントが大幅減益、減益、下振れ
となっている銘柄
7銘柄8銘柄

やっぱ関係なかった w

じゃ、【続落】はどうか?

基準上昇銘柄数下落銘柄数
コメントが続落となっている銘柄13銘柄23銘柄

やっぱダメか…

結論

ということで結論です。

会社四季報のコメントと株価は関係がない

結局、会社四季報にどう書いてあろうとも、自分の力で調べること、良い会社に投資すること、簡単に儲かる道なんかないってことです。

まあ、当たり前の結論ですね。

一応、断っておきますが、今回の結果は集計時点の株式市場が軟調になった影響もあるかもしれません。発売集によっても結果は異なる可能性もありそうです。

また、この記事で掲載した銘柄を買い推奨しているわけではなく、あくまで検証用として取り扱っています。

数字は入念な確認を行っていますが、目検での作業のゆえに誤りがあるかもしれませんのでご了承ください。投資は自己責任でお願いします(←一度言ってみたかった)。